楽天市場でPC購入、自ら味わったネット通販トラブルの闇という記事が話題になってますね。
記事の要点をかいつまんで説明すると
- 楽天市場に出店している並行輸入業者の店舗で安く中華ガジェットを買ったら初期不良だった
- 店舗に問い合わせたらメーカ保証はメーカに聞いてくれと言われるも、面倒なので激怒した
- 楽天の「楽天あんしんショッピングサービス」をみつけて、ポイント返還をうけた
というもの。決して「普通のPCを楽天の店で買ったら、最悪のサポートだった」という話ではないので、タイトル詐欺に注意して下さい。
ネットショッピング上級者には「だからどうした?」という話題に、4ページも費やして通販業者を批難するのが日経クォリティなのかと思うと、「日本にはテクノロジーライターが少なすぎる」という海外の友人に反論できないません。
まず、購入した商品自体が、国産パソコンとはほど遠い、「深圳市中软赢科技术有限公司(GPD社)がクラウドファウンディングで開発した超小型クラムシェルPC」で、いわゆる「面白ガジェット」である上に、利用した店は格安の並行輸入販売業者なんです。私もよくこういうお店は利用します。とにかく安かったり、他の店にはない海外製品を扱っていたりするのですが、購入後にファームウエアのアップデートが必要だったり、昔は、キャパシタを交換して下さい、なんてのもありました。そういう種類の買い物なんです。
なのに、この記者さんは、量販店で売られている国産パソコン並みの「フルサポート」を求めていたのですね。だったら、最初から、フルサポート店のフルサポート価格で購入すべきです。
記事中で、記者の同僚さんが「Amazonで買えば対応が良かったかもしれない」と言っているように、Amazon の直販は比較的迅速な対応です。同様のサービスが「楽天あんしんショッピングサービス」で、楽天だから「闇」なのではなく、楽天にもきちんとそうしたサポートが用意されているのです。楽天の闇でも何でもないんです。
中でも一番気になるのが、楽天あんしんサポートを申請した後も販売店に執拗に問い合わせを続け、「ひとまずA社には勝った」と勝ち誇っているところ。本当に日本経済新聞グループの記者さんなのだろうか。これは勝ったのでも何でもなく「これ以上この客に係わると、かかる人件費が利益を大きく超えてしまう」という「損切り」であり、販売店に泣き寝入りさせただけです。しかも、記事中の同僚の発言から、どうもこの記者が遭遇したトラブルは、自力で修復可能な既知の問題だったようで、こういう製品においては「この手の作業は自分でやるか、メーカサポートを使うことが前提」なんです。
格安店は、こうしたクレーム対応の人件費を削って価格を下げているので、こういうお客さんに対応する事は、人件費の大きなマイナスになるのです。日本ではこうした格安店にフルサポートを要求する客が多く、格安店やジャンクショップが減少傾向にあります。国産パソコンのジャンク部品も、深圳の方がずっと手に入りやすくなってしまいました。深圳からの買い付けになると、ちょっと違うモノが届いたり、郵便事故で届かなかったり、初期不良の送り先も当然深圳です(アメリカの企業から購入しても、メーカ保証の返送先がシンガポールだったりもします)。そこをきちんと対応できるのが通販上級者ですし、最終手段として、買い物保証の効く上位ランクカードを使うのも常識です(上級カードは不正利用への対処も早いですし)
そして、そんな面倒な事はしたくない人のために、このリスクを代行してフルサポートしてくれるのが大手の有名量販店なのです。格安店と量販店通販は、どちらが良い・悪いではなく、それぞれのニーズに合わせた営業形態をとっているので、自分の技術・時間・価格をみて、状況にあった店を選ぶべきです。軽トラが速く走れないとか、フェラーリに荷物が載らないと批難するようなものです。こうした「自分の価値観に合わない店は『闇』である」という一面的な記事を、新聞社系列のメディアが書いてしまうのはとても残念です。色々な形態のお店があって、色々なニーズに応えるお店があり、自分のニーズに合わせて自由に選べるのが便利な社会であると思います。自分のニーズに合わないからと「闇」扱いされては、こういうお店は成り立たなくなります。
フルサポートを望む方は、サポートに納得できるお店で購入する事をオススメします。価格広場では全ての価格情報を集計しているので「全件表示」をクリックして、納得できる価格とお店を見つけて下さい。
最近は、有名量販店以外にも携帯電話会社のグループが経営するショッピングモールがあります。ポイントなどが貯まりやすくなりますので、こちらも参考にして下さい。
価格広場では在宅でお仕事をしている方も多いので、遠方の方は電話で会議に出席します。
日本全国、時には海外から時差を超えて参加される方もいらっしゃいます。もちろん会議は標準語でやっているのですが、議論に熱がはいってくると、つい、方言が出てしまうことがあって面白いです。
つい最近も、会議で広島出身の方が「こまい」という言葉を使われました。私は「あっ、広島弁だ!」と思って、なんだか少しどきどきしましたが、誰も反応せず、スルーされました。もしかして「こまい」って、全国で通じるのでしょうか? (小さいという意味です)
うちの社長も、普段は標準語を喋っているつもりなんでしょうけど、実は結構広島っぽいです。皆さんの会社の会議でも方言が出たりしますか?
次回6日目は、airplanetrackさんです。